日本と韓国で若者の自殺率が高いのは何故か

スポンサーリンク

全国的に見ると、夏休みも残りわずか。9月から新学期のスタートです。学校に行くのを楽しみにしている子供たちが多い中で、残念なことに、二学期の始まりは、毎年毎年、思春期の学生がもっとも自殺率が高くなる時期でもあります。

日本全体の自殺件数は減少傾向にある中、若者の自殺率は下がりません。今日は、新学期を迎える前に、若者の自殺について調べてみます。

スポンサーリンク

日本の若者の高い自殺率

まず、厚生労働省のホームページから、若者の死亡率をご覧いただきましょう。
死亡率は10万人あたりの数字なので、各国の人口は影響を受けない計算になっています。また比較している国々が先進国であるため、飢餓や戦争などという特殊な要因がノイズとなることもあまり考える必要がないでしょう。

そのうえで、改めてこの表からわかることは、日本と韓国の若者の死因は圧倒的に自殺が多いのです。ただ、この統計は15歳から34歳の統計ですから、学生と社会人が入り混じっていますね。

日本と韓国がなぜ若者の自殺が死因のトップになっているのか?明確な原因はわかりませんが、この結果に言及している精神科医のコメントを一部抜粋してご紹介します。

韓国は2014年に世界30か国で実施された18歳以下の子供の幸福度調査で最下位となっており、近年では、高校生までの学生の自殺者が毎年100人を超えています。

また、韓国の若年層(15歳から29歳)の去年の失業率は9.8%と、同年代の失業率が5%台である日本を遥かに上回っています。

若年層の自殺率に影響を及ぼすと考えられる日本と韓国に共通する点

驚異的な経済成長を成し遂げたこのアジアの2国の共通点は、国民の文化的同一性と競争心が強いことです。

両国民とも国民全体の一体感や同調圧力が強く、厳しい受験に象徴される競争を重視しています。

受験や就職における激しい競争とそれに伴う心理的な負担が両国の若年層の高い自殺率に影響している可能性があるでしょう。

excite.ニュース 日本の若者の高い自殺率とその予防について(鹿島 直之/精神科医)

さらに詳細に若者の自殺原因について調査されているデータがあります。日本の警視庁が発表している「学生の自殺の現状」をご紹介します。

平成23年(2011年)をピークに少しずつ自殺者数が減っているのは嬉しいことですが、子供の数が減ってきているので、自殺率が下がっているかどうかはこの表ではわかりません。

なんと、若者の自殺者の多くは男子生徒であることが一目瞭然です。男子生徒の方が、一人で思い悩み、自己解決しようとするのかもしれません。その点は、筆者は娘しかいないため、男子生徒の心理に対しては、理解が及びません。

そして、筆者が驚いたのは、自殺の原因が「いじめ」によるものが1位では無いことです。テレビの報道を見ていると、自殺する子供たちはいじめを苦にしていることが最も多いように感じられますが、警視庁の調べでは「いじめ」の位置づけは低くなります。

しかし、小中学生の「学友との不和」「学校問題」、高校生の「うつ病」「精神疾患」は、いじめが原因によるものである可能性もあるので、いずれにせよ、「いじめ」をはじめ「学校での人間関係」に悩むことが大きな原因になっていることは間違いない事実です。

高校生の男子生徒の自殺理由が「学業不振」「そのほか進路に関する悩み」が上位を占めていることが、先述した精神科医の指摘する「日本と韓国」の若者の自殺率を高くしている要因に重ね合わせることができます。

若者を死なせないために何ができるのか?

少子化が進む今、若者の命はより貴重なものです。と、表現すると命を差別するようですが・・・敢えて批判を恐れずはっきり書きます。中高年、高齢者の自殺より若者の自殺を防止することのほうがこの国には必要です。

学業不振に悩み自殺するのは何故なのか?進路に悩み自殺するのは何故なのか?自殺するほど追い詰めているものは何なのか?

若者が競争社会に疲れ自殺の道を選んでいるのであれば、「学歴重視」だけが人生の価値では無いことが伝わる教育が必要です。また進路の選び方に選択肢を増やす政策は必須では無いでしょうか?

筆者が批判を恐れず敢えて高齢者と若者の比較をしたのには、社会保障費の内訳の問題があります。

若者を守り育てる社会になるのか?

親子の在り方、学校の在り方など、子供を守り育てる役割はまずは若者の身近な人がかかわるべき問題です。しかし、若者に夢や未来を与えていないのは、家庭の問題ではなく社会の問題では無いでしょうか?

日本の社会保障の給付費は年金と医療で約8割を占める。医療費のうち65歳以上が全体の58%を占め、現役世代とは1人当たりで4倍の開きがある。子育てや職業訓練・紹介などが充実し、現役世代と高齢者の給付費が均衡しているスウェーデンなどの北欧諸国とは雲泥の差だ。

日本の高齢化は世界で最も進んでおり、高齢者向け経費がある程度かさむのはやむを得ないとしても、若者への支出は少な過ぎる。

毎日新聞 社説 社会保障費の偏り 若者が声を上げる番だ より一部抜粋

超高齢化社会である日本において、社会保障費が高齢者のために使われるのは当たり前のことです。しかし、そのために、若者の生きる環境に使われるべき予算が確保されているのだろうか?という疑問があります。

そこで、誰もがあまり気にしていない「予算配分」から考えてみましょう。

平成29年度文部科学関係の予算5兆3097億円で対前年度からマイナス86億円です。

その中で文教関係予算は4兆428億円です。文教関係予算というのは、文部科学省の予算の中で教育関係にまつわる予算と考えてください。

※文科省のこの予算の中から、スポーツ、科学、原子力などの予算も出ています。

さて、厚生労働省の予算はどうでしょう?

厚生労働省 平成29年度厚生労働省所管予算案関係

この中で、気になる予算を特筆します。

  • 子育て支援の予算 2,985億円
  • 長時間労働の是正に向けた法規制の執行強化予算 10億円
  • 若者の就職・職業能力開発推進予算 130億円

さて、この予算をどう見るか?これは、国民である私たちが、本当に真剣に考えなくてはならないことです。

子育て支援予算が多めに見え、女性の社会進出を後押しする施策が反映されているのだと考えることができます。政府は国民との約束を守っています。(ダメだしだけしたくないので)

長時間労働の是正に向けた法規制の執行強化予算 10億円って、この金額で何をやるのでしょう?何ができるのでしょう?

ちなみに・・・

厚生労働省 平成29年度厚生労働省所管予算案関係

健康寿命の延伸に向けた歯科口腔保険の推進のために予算が10億円用意されています。この予算、必要なのでしょうか?10億円で歯磨きを推進するポスターを大量に刷ることに予算を使うのでしょうか?

若者が進路で苦しむ現状を改善する、ドラマや映画、もしくはユーチューバー達に夢や希望を持てる動画を作ってもらったほうが、良い予算の使い方ではないだろうか?と、筆者は感じてしまいます。

まとめ

筆者の娘もまだ大学生です。人生の行く末を悩み、苦悩することもあるでしょう。私たちは何故か「ホワイトカラー」であることを重んじる価値観を植え付けられているように思います。

筆者の周りの勝ち組と言われる金持ちをご紹介しておきます。

何故か、筆者の知り合いの起業家で成功者たちの中に、大卒者が居ません。中卒でとび職から始め、今は建設会社の社長になり、立派に会社を営んでいる人。地域でも最低のレベルの高校を卒業しているのに、奮起して起業し、大金持ちになった人。高卒で営業職からはじめ、今では自分のブランドを持つ人。金持ちであることが人生の勝者とするなら、別に大学なんて必要無いのです。これ、筆者は言い切ります。

※極端に表現しましたが、金持ちが人生の勝者というのは語弊がありますけどね。

がむしゃらに学ぼうとしている若者に是非言いたい。努力は素晴らしいけど、報われないものです。そして、報われない努力に絶望することの繰り返しが人生です。

学ぶことが楽しければ、学ぶ価値はあります。でも、苦しいだけの学問を、受験のために努力しているのなら、ちょっと一息ついたほうが良い。もし、親や先生が、受験の先にしか生きる術が無いといっているのなら、その人たちの視野を疑ったほうが良い。

広い視野を持つことができることが、先ず学ぶべきことであり、受験に勝つことが人生の勝利では無いことを忘れてはならないと思います。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする