学ぶって何?フリン効果がもたらす平和な社会。あなたはすでにIQが高くなっている?

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筆者は学生の頃、勉強が嫌いでした。本当に嫌いでした。親は教育熱心で、毎月数冊の問題集が自宅に届きます。これがまた、とても面白くない!何年も白紙のまま積み重ねられた問題集に罪悪感はありましたが・・・。

勉強」と言う言葉は、昔から苦悩に満ちた様を現わしています。

気が進まないことを仕方なくすること。と言う古くからの意味も持ち合わせています。また商売において、商品の価格を安く値引くことも「勉強します」と言います。

さて、先日、受験や進路に悩み、時に命を絶つ若者が多いことをご紹介しましたが、本来勉強というのは、人間の進化に欠かせないもので、とても大切であること。極論を言うと、現在平和である地域が多いのは勉強がもたらした大きな功績であることをご紹介します。

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人類史に残る色濃い暴力の歴史

現在世界は、人類史上おそらく最も暴力が少ない時代だと考えられています。この統計を出すことはとても難しいところですが、ハーバード大学の心理学教授であるスティーブン・ピンカーの説がさまざまな研究者の推定を取り入れたスピーチを行っているのでご覧いただきたいと思います。

私たちが過去を知ることができる範囲で、信ぴょう性のある文献を中心に説明されています。聖書の中に残る過去の戦争の在り方男性全員惨殺・性交経験ある女性・子供も惨殺・処女女性のみ生き残す)また、古代から中世にかけての死刑の記録は比較的しっかりのこっているため、どのような工程を経て死刑が確定されていたか?などは解るそうです。また、残忍な処刑については、絵画や文献でも残されています。

想像力を掻き立てるために、絵でご紹介します。

斬首刑

出典:ja.wikipedia.org

斬首刑は中世のスタンダードな処刑法で公開処刑。ギロチンを使うようになるまでは、斧や剣で頭部を打ち砕くように処刑したそうです。

皮剝ぎの刑

出典:commons.wikimedia.org

罪人の皮をはぎ、その皮で作られた椅子に座っていたという話も残っています。生きたまま皮を剥がれる、本当に苦しい刑です。絵を見る限り、これも公開刑ですね。

鋸引きの刑

出典:en.wikipedia.org

この画像は同性愛者を吊るし、股から鋸引きで死刑にする様子です。鋸引きで処刑される時も生きたまま切られます。

串刺しの刑

出典:en.wikipedia.org

征服者は被征服者を串刺し刑にしました。それを眺めながら食事を取ったと言われている多くの君主や征服者の話が残っています。

有名なのがドラキュラ公と言われたワラキア公国君主ヴラド3世。対立するオスマン帝国の捕虜のみならず、自国民をも大量に串刺しにして処刑したため、”ドラキュラ公”と呼ばれた。この残忍な行為は15世紀頃のことです。

筆者自身、これらを調べて書いているだけで、吐き気がしてきます。おそらく今の私たちは公開処刑の斬首刑を見てしまったら眠ることも食べることもできないほどショックを受けるはずです。私たちには、串刺しにした人たちを眺めながら食事ができる征服者の心理を理解することはできません

ほんの数百年前まで、これらの残忍な行為を受け入れることができていた私たちの祖先と、今の私たちの違いは何でしょう?

残忍な行為に対する嫌悪を感じることこそ、とても重要な人の進化の一つなのです。近年の急激な社会構造の変化により、人間に身についていった「世界的道徳観念」が、私たちから残忍性を拭い去っているという説があるのです。

100年前と現在ではIQレベルが違う


ジェームズ・フリンの研究によると、100年前の人々より、現在の人々のIQスコアは30程上がっていると言います。IQは平均が100位ですから、30も開きがあるということは、100年前の人からみれば、私たち世代はみんな天才になってしまいます。この比較の方法は割愛しますが、時を経るにつれて人類のIQが上がっていることを「フリン効果と言います。

IQも様々な項目がありますが、もっとも上昇が顕著なのが「類似」と「行数数列」の項目。「類似」は「犬とウサギの共通点はなんですか?」という問題が出た時に、私たちの多くは「哺乳類」「四本足」などの科学的な知識をもち回答することができるのです。「行列推理」とは「□の次に△が二回続きました。では〇の次に何がきますか?」という問題。解答例としては半円です。知能テストを受けたことがある人なら記憶にあると思います。(これは、面積が半分になるように答えを求められているんだな?と推察する能力)

なぜ目覚ましくIQが向上したのか

ジェームス・フリンによると、この推論能力の上昇は産業革命後から始まったと推測しているようです。

産業革命までは、人びとの基本的な産業は農業や狩猟でした。ところが産業革命がおこったことにより、複雑な機械を扱うことで新しいパターンの知能を使うようになる必要があったのです。先人たちが残してくれた古い教えでは解決できない新しい分野に対する対応能力を人は身に着けなくては働けないのです。そのため認知能力全般を向上させ問題解決能力が上がっていったのです。

道徳的フリン効果の意義

先に、スティーブン・ピンカーの説をご紹介しました。私たちの生活はフリン効果によるIQの向上により、残忍な行為を道徳的に認められないという意識がより強くなっていったのです。

解りやすくするために、とても残酷な例を挙げます。

黒人奴隷制度は想像を超える残忍なものでした。しかし、その当時の白人社会にとって「黒人が同じ人である」という認識が持てなかったと考える必要があります。(当時にもわずかには人権を訴える白人も居ましたが、圧倒的少数派です)。

類似推察の能力値が乏しければ、その対象が「自分と同じである」という想像ができないのです。自分たちと同じ感覚を持つことを知らなければ、相手に対して残酷になれます。

私たち日本人は魚の活き造りを食べますが、魚の身になって考えると食べられませんよね。

人は進化するために学ぶ

フリン効果で地球上の人類のIQが高くなっていくことで、人は「想像」し、「分類」し、「対応力」を身に着け「道徳的」になっていくのです。

まだ、人が情報も少なく、生きる術が限られていた時には、目の前にあるものを受け入れていくしかありませんでした。スティーブン・ピンカーのスピーチの中にもありますが、若い男性が戦って若くして死ぬのが当たり前だった時代に、命の重さ、それも言語や文化の違う人、肌の色が違う人の命の重さを尊重する習慣など持つ余裕はなかったでしょう。殺される前に殺さなくてはならないのが常識だったのです。

さて、IQが高くなることは「勉学」とはちょっと違います全体的なIQの向上はもっと人の習性の変化に由来します。環境要因と考えるべきかもしれません。

しかし、IQが高くなっているがゆえ、学んだことを応用する力が発揮できるのです。そしてまた、新たなる進化を遂げるのです。

今、学生である人は、筆者のような古い人間と比べると、より優れた視野をもって想像し推察し、対応してくことができる潜在能力を持ち合わせているのです。実際、若い人たちとかかわっていると、その理解力の高さに圧倒されることが多々あります。

人が知恵を持ち、ガバメントが機能することで、私たちのリテラシーは安定的に向上していくのです。平和が続くように、人の命や生き物の命を守れるように、人間のIQが高くなっていって欲しいですね。

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