なぜ「羊羹(ようかん)」?和菓子と羊の不思議な関係?和菓子の歴史

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皆さんのは「羊羹」(ようかん)という文字に疑問を持ったことがありませんか?お菓子の名前動物の漢字使われているのはとても珍しいと思います。

何か干支に関係があるのかな?と考える方が多いのではないかと思います。
このお菓子の名前に注目すると、日本のお菓子の歴史を知ることができるのです。

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和菓子と洋菓子の違いは?

和菓子と洋菓子の違とは何でしょう?と尋ねると、大抵は「和菓子には餡が入り、洋菓子には生クリームやバターが入る」と答えるのではないでしょうか?

では、カステラは和菓子?洋菓子?どちらでしょう?

実はカステラ和菓子に分類されるのです。

現在、日本の菓子の定義明治になる前に日本に伝来していたお菓子は一般的に和菓子明治以降に日本に入ってきたお菓子洋菓子と言います。
なので、1600年ごろに日本にポルトガルから伝わったカステラは、和菓子に分類され「南蛮菓子」というカテゴリーに分けられます。
カステラの他に南蛮菓子はボーロ(保宇留)カルメル(カルメラ、浮石糖)、金平糖(コンペイトウ)、ビスカウト(ビスケット)。ビスケットは英語ではcookieです。ビスカトウは1615年前後に長崎に輸入されたものでポルトガル語に由来しているのです。

カステラは日本のお菓子としての歴史が古く、お茶席でも使われてきたそうです。

その他、和菓子の中でも中国や朝鮮半島から日本に伝来していたお菓子は多数あります。それらを「唐菓子(からがし)」と言います。

大陸から伝来した唐菓子は古墳時代の末期には存在していた史跡が発見されています。

日本に渡ってきた唐菓子は、朝鮮半島から渡ってきた渡来人が技術をもって渡ってきたのでしょう。歴史が古く、「特別の行事・神仏事用の加工食品」でした。小麦粉をごま油で揚げるなどの技法を使い、祭事や神事に祭られる目的でのみ作られたことがわかっています。嗜好品として貴族の間では平安時代まで存在していました。

唐菓子と言われるものの中で、今現在でもお菓子として私たちが目にすることができるのは、煎餅だけ。それ以外の物はほとんど鎌倉時代に無くなってしまいます。

和菓子の文化はお茶と仏教に秘密あり

和菓子の日にご紹介したように、古代の日本では「お菓子」は主に果物や木の実を干したものを指していました。

身分の高い人たちの間では、大陸から伝来した唐菓子がお菓子として食べられたこともあったようですが、一般庶民にはとても手が届かない貴重な物。そしてお菓子を楽しむような風習も庶民の間には無かった可能性があります。

鎌倉時代に宋から茶の苗木を持ち帰った栄西によって茶の栽培が始まります。お茶を飲む「喫茶文化」が出来上がりここで和菓子が登場するのです。

最も古い和菓子の一つが「饅頭」です。饅頭は中国の饅頭(マントウ)が日本に伝わったものです。当時、中国では饅頭の餡に肉を使っていました。

しかし、日本に伝わった仏教は禅宗として進化したものもあり、禅宗では肉を食べることを禁じていました。禅宗ではお茶を飲むのですが、この時に一緒に饅頭を食べるために、饅頭の餡を野菜に替えたのが小豆の餡の始まりだと言われています。

饅頭と同じ理由で、羊羹餡菓子になりました。羊羹はもともと中国料理羊の肉を煮たスープ類であったようです。宋書に羊羹の記載があり、北魏の太武帝が喜んで羊羹を食した記録が残っています。スープだった羊羹は冷えるとゼラチン質がかたまり煮凝りになります。この状態を「羹」と表現するのです。

中国の仏教では羊羹を仏にお供えするのですが、禅僧が羊羹を日本に持ってきたところ、日本では仏様に肉を供えることなど許されません。また禅宗では精進料理に何とか羊羹を使いたいと考え、小豆をつかい中国の羊羹に似せたものを作るようになったのです。

羊スープの煮凝りだった羊羹は、日本で和菓子の羊羹となり、その後室町時代から文献に顔を出すようになりました。最初は蒸し羊羹が作られましたが、後にどんどん変化し、江戸時代練り羊羹全盛期。たくさんの名舗が現れます。お茶を飲む文化も庶民に届き、一緒に和菓子も庶民の手に届くように改良されていったのです。水ようかんや栗羊羹、抹茶羊羹などは江戸時代にはすでに考案されていたようです。

まとめ

和菓子を代表する饅頭羊羹が、中国から日本に渡ってきた時には「料理」であり、同じく中国から渡ってきた仏教の戒律を守るために、日本で工夫された結果お菓子になったとは、なんとも日本人らしい歴史だと思いませんか?

羊羹は羊のスープがもとになっているので「羊」の文字がいまでも使用されているのです。昔のお坊さんたちがお供え物として一生懸命考えだしたものなので、みなさんも羊羹を買って仏壇にお供えしてから食べたくださいね。

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